私がアントニオ猪木さんに会ったのは1989年10月だから今から33年前。
JBBFのボディビルの日本大会の会場 日比谷公会堂だった。
猪木さんは開会式で挨拶をする為、結婚したばかりのきれいな奥さんと一緒に客席に腰かけていた。
通路を隔てて隣の席にいた私は自己紹介をして、自分の経営するジムでプロレス界に入る前の藤波辰爾さんが16~17才の2年間毎日トレーニングしたこと等を話した。猪木さんは「レスラーになりたての頃の藤波は体が硬かった」等いろいろ話して下さり、一緒に写真に写って下さった。
その写真は今もジムに飾ってある。
それから20数年後、ジムの会員さんが東京で誰かの結婚式に出席したら、たまたま猪木さんもいて「自分が通っている大分のジムに、ジムの会長と猪木さんが写っている写真が有る」と言ったら、「あぁ、あの小さな人でしょ?」と私のことを記憶してくれていた事を聞いて驚いた。
記憶力の良い頭の良い人だなぁと思うと同時に、真心を持って接して下さったことを改めて思い出した。
猪木さんが多くのファンを魅了するのは、そんな真心が感じられるからだろう。
一期一会でした。ご冥福をお祈りいたします。